要旨:日本人は陳述副詞「きっと」と「必ず」を日常会話の中で多用している。それらに関わる研究は今までいくつか行われてきたが、ほとんどこの二つの単語の本義や判断・推量・命令などの角度をめぐって論述してきたものである。本稿は、構文上の視点から、この二つの単語を比較したい。陳述副詞の規定と特徴を紹介し、これまでの「きっと」と「必ず」の使い分けに関する研究を踏まえて、まずモダリティの角度から、文末形式によってこの二つの単語を使う場合を検討したい。それから、「きっと」と「必ず」各自のそれぞれに意味用法によって、人称の制約について考察したい。最後に、陳述副詞と文末形式の呼応・共起から、「きっと」と「必ず」と文末形式の呼応・共起について検討したい。
キーワード:モダリティ 陳述副詞 人称の制約 共起・呼応
目次
要旨
中文摘要
1.はじめに-1
2.陳述副詞について-2
2.1 陳述副詞の規定と特徴-2
2.2 陳述副詞の分類-2
3.人称の制約から見る「きっと」と「必ず」の使い分け-2
3.1 「きっと」について-2
3.1.1 推量-2
3.1.2 意志-3
3.1.3 希望・命令-3
3.1.4 いつもの状態-3
3.1.5 確実さ-4
3.2 「必ず」について-4
3.2.1 推量-4
3.2.2 断定-4
3.2.3 意志-5
3.2.4 希望・命令-5
3.2.5 いつもの状態・習慣的なこと-6
4.モダリティから見る「きっと」と「必ず」の使い分け-6
4.1 モダリティの規定と特徴-6
4.2 文末形式の呼応・共起-7
4.2.1 陳述副詞と文末形式の呼応・共起-7
4.2.2 「きっと」と「必ず」と文末形式の呼応・共起-8
5.おわりに-10
参考文献