要旨:茶道はもともと中国の産物であり、日本へ伝わってから、大和民族の独特な環境で、宗教、哲学、論理、美学、自然と一体になって、日本の総合的な文化芸術の活動になった。茶道は物質的な享楽だけでなく、茶会として、茶道の礼儀を学習して、人格や美意識とモラル観念を培うこともできる。茶道の集大成者千利休は「和、敬、清、寂」が茶道の四規だと指摘した。これは茶道の精神の根本である。つまり、茶道から内面的、精神的なものも見られる。本稿は先行研究に導かれつつ、茶道から出発して、茶道に表われた日本人の思想意識を探究しようとする。
本稿は四つの部分からなっている。第一の部分では茶道の概念、歴史や点前を簡単に紹介する。第二の部分では茶道における「侘び」の美、「縮小」志向といった美意識を考察する。第三の部分にいおいて、茶道の作法、「一期一会」から「和」意識を探究する。第四の部分では、茶道の礼儀作法から日本人の礼儀を重んじることを究明する。
要するに、700年に及ぶ長い歴史を有する日本の茶道は、日本人の生活に深く根ざし、芸能として確立された。茶道の根本とは、自然体のままで季節感を大切にし、「侘び」、「縮み」などの美の世界を反映し、また、亭主と客との間の敬い、客と客との間の譲り合う気持ちを表していると言ってもいいだろう。
キーワード:日本茶道、美意識、和、礼儀
摘要:茶原本是中国的产物,但传到日本后,在大和民族独特的环境下,它与宗教、哲学、伦理、美学和自然融为一体,成为日本一门综合性的文化艺术活动。茶道不仅仅是物质享受,而且通过茶会,学习茶道礼仪,陶冶性情,培养人的审美观和道德观念。茶道的集大成者千利休曾指出“和、敬、清、寂”是茶道的“四规”。它是茶道精神的根本。也就是说,从茶道可以看到内涵的、精神方面的东西。本文立足于先行研究,从茶道出发,想探究从茶道中表现出来的日本人的思想意识。
本论文分为四个部分,第一部分简单介绍了茶道的概念、历史和点前;第二部分研究了茶道中的“空寂”美、“以小为美”的审美意识;第三部分从茶道作法及“一期一会”的理念来探究“和”意识;第四部分是从茶道的礼仪作法来看日本人重视礼仪的这种思想意识。
总之,有着700年历史的茶道,深深扎根在日本人的生活中,作为一种艺术而被确立起来。茶道的根本是任凭自然的体态,珍视季节之感,反映“幽玄美”、“缩小美”等美的世界,另外,还体现了主人和客人之间的敬意、客人和客人之间的谦让的氛围。
关键词:日本茶道、审美观、和、礼仪