要旨:夏目漱石は日本明治時代の作家だ。夏目先生の小説『こころ』は、明治時代の日本という舞台を設定して、先生、「K」等の人物に登場させ、時代と関連の中で人間性に関する劇を演じさせている。「人間性」についての問いかけと明治の精神に関する思考が互いに織り込まれ、小説を貫いている。
本論文は「先生」と「K」という主要人物を手がかりに論述を展開している。
一、「先生」と「K」の生き立ちを考察している。その成長背景と教育環境がその論理性の形成に影響があるを指摘している。
二、「先生」と「K」の死を探究している。「K」は親友を裏切って、絶望ので、自殺した。「先生」は罪の念があり、天皇の死が触発して、自殺した。
三、「先生」と「私」の関係を論じている。若い「私」に「先生」は自分の期待を託している。
四、「先生」と「K」の関係を探究している。親友から敵に変わり、恋の競争は友情を引き裂いてしまう。「個人主義」を表している。
五、小説の内容をもとに、「人間性」と「個人主義」と「明治の精神」との表現を論じている。
キーワード:人間不信、裏切る、自殺、罪、明治精神
目次
要旨
中文摘要
はじめに1
第一章人物 ..2
1.1「先生」について2
1.1.1人間不信..2
1.1.2自己存在の罪意識.2
1.1.3先生の殉死.3
1.2「K」について4
1.2.1「K」の性格4
1.2.2思想の転換.5
1.2.3自殺の原因.5
1.3「私」について6
第二章人物の関係 ..7
2.1先生と「私」.7
2.1.1二人の関係.7
2.1.2「私」への遺書..8
2.2先生と「K」8
2.2.1関係.8
2.2.2近似と差異.9
第三章小説の表現 10
3.1人間性の表現10
3.2個人主義の表現..10
3.3明治時代の精神..11
おわりに.13
参考文献.14
謝辞.16