要旨:日本語の敬語というのは、話し手と聞き手、および話題人物との間のさまざまな関係にもとづいて言葉の使い分けとその人間関係を明らかにする表現形式のことである。
本研究では、先行研究を踏まえたうえで、敬語と人間関係を研究対象にし、その内在的の絆と相互働きを探求しようとしている。また、中国語の敬語及び中国語の敬語と人間関係も分析し、中日対照で、原始儒教の「親疎の分」の脈絡をひいて、現代では中国も日本もその生活において内輪の人と外の人とに対して親疎の別がある。敬語をもっている日本人は、それがあることが空気のように当たり前に感じるばかりで、それにすっかり安住して、しかし、敬語の働きについて考えたことなどは到底ない、敬語抜きで日本語をどう使ったらいいかなど想像できないありさまである。もし敬語がないと、円滑にコミュニケーションすることが難しいだろう。正しく敬語を使ってはじめて、それは人間関係を構築することができる。
キーワード:敬語、人間関係、中日比較
目次
要旨
中文摘要
第一章 はじめに-1
1.1 研究背景-1
1.2 研究目的と研究内容-1
第二章 日本語の敬語-2
2.1 敬語の定義と分類-2
2.2 敬語の重要性-4
第三章 日本語の敬語と人間関係-6
3.1 敬語は日本人の人間関係に影響する-6
第四章 中国語の敬語と人間関係-11
4.1 よく使われる敬語形式-11
4.2 中国語の敬語と人間関係-12
第五章 中日敬語の働きの違い-14
第六章 おわりに-15
参考文献-16
謝辞-17