要旨:中国でも大学生の就職問題は深刻である。広州には日系企業が多く、就職先に日系企業を選ぶ学生も多い。日本の4年制大学の卒業生の就職率は中国の日系企業の進出にも関係する。日本の就職率が 60%~70%の状況を見ると、ここ当分の間、広州の日系企業は減少しないものと思われる。
日本の大学生も就職難であり、就職促進の為に厚生労働省は「若年者就職基礎能力」修得支援事業を実施したが、この基礎能力は広州の日系企業が求める人材の具備条件にも合致するものと考えられる。
就職希望先の多い日系企業に就職するための、特に日本語専攻の学生が就職するための「大学生就職基礎能力」を明らかにするため、日本と中国の大学生の就職状況を調べ、広州へ進出した日系企業の状況を調べた。さらに、「若年者就職基礎能力」を考慮して得られた結果は次のようなものであった。
日系企業が求める人材は高い日本語能力だけではなくコミュニケ―ション能力と日本語以外の専門知識をもつ人材であった。
キーワード: 日系企業、大学卒業生、必要な能力
目次
要旨
中文摘要
第一章-大学卒業生の就職状況-3
1.1 日本の就職状況-3
1.2 中国の就職状況-4
1.3 日本語専攻の就職状況-5
第二章-日系企業の広州採用状況-7
2.1 日系企業の誕生-7
第三章-大学生の就職希望先-10
第四章-大学生の就職基礎能力-11
4.1 コミュニケーション能力-11
4.2 職業人意識-12
4.3 基礎学力-13
4.4 ビジネスマナー-13
4.5 資格取得-14
第五章-日系企業が求める広州の人材-15
5.1 日本語能力だけでなく一定水準の専門知識も必要-15
5.2 コミュニケーション能力-15
結論-17
おわりに
参考文献
謝辞