要旨:日本の文学の名著『源氏物語』の中で、最もすばらしいのは景色の描写であり、景色は十分に多種の芸術的な手法を駆使している。その中の最もすばらしい描写の手法は情と景が溶け合うというものである。
日本人の天然の美の意識は月、雪、花に集中すると言われるが、本稿は情と景の溶け合いにおける月と草木と雪、三つの景色を取り上げ、その景色から情と景を溶け合う創作の手法を考察した。その結果、月は悲しみや心配を隠喩させ、草木は世の中の喜怒哀楽を表し、雪は孤高的な寂しさを反映させていることが明らかになった。情と景が溶け合う中で情と景は双方向に移動し、物語の人物が登場する時の周囲の環境および人物が感情を表現する時の周囲の環境の変化には、すべて前記のような意味が含まれている。
『源氏物語』は景色を通して人物の喜びや痛みをうまく引き立たせている。特に人間の悲しみの表現がうまい。『源氏物語』は「情と景が溶け合う」という方法で物語の世界を表現しているのであり、隠喩のすぐれた作品である。人事と交錯調和の美しさを物語の随所に実現している。
キーワード: 情と景が溶け合う、物の悲しみ、人間の心理
目次
要旨
中文摘要
序論 1
第一章 研究の意義 2
1.1 研究背景 2
1.2 研究目的 2
1.3-研究内容 2
第二章 情と景の溶け合いにおける月 4
2.1 桐壺死んだ後の太君の家 4
2.2 夕顔、葵の上、紫の上(死の時) 4
2.3 光源氏(須磨で滞在時) 5
2.4 六条御息所に会う 5
2.5 末摘花のに会う 6
2.6 第二章の結論 6
第三章 情と景の溶け合いにおける草木 8
3.1 夕顔(出会った時、亡くなった時) 8
3.2 紫の姫におけいて草木 8
3.3 光源氏(須磨で滞在時) 9
3.4 六条御息所に会う 9
3.5 末摘花を会う 10
3.6 第三章の結論 10
第四章 情と景の溶け合いにおける雪 12
4.1 光源氏は須磨に滞在時 12
4.2 末摘花の雪景色 13
4.3 明石の姫の雪景色(之一) 13
4.4 朝顔の雪景色 14
4.5 明石の姫の雪景色(之二) 14
4.6 第四章の結論 15
総結論 16
参考文献 17
謝辞 18