要旨:太宰治は日本の近代文学の先駆者といわれる。彼の作品に、『人間失格』は太宰治文学の集大成で、自分の生活と創作の芸術的なまとめ、遺作のような自伝である。『斜陽』も太宰治を代表する作品の一つである。本文はこの二つの作品を通じて、太宰治の「罪」の意識を探求する。
本論は四つの部分からなっている。第一部分は「罪」の意味と源を紹介する。第二部分は太宰治の『人間失格』を通じて、作品における主人公葉蔵の心理と体験で太宰治の「罪」の意識を分析する。第三部分は太宰治の『斜陽』を分析し、主に作品における直治、和子、上原と母親のイメジーを通して『罪』の意識を探究する。第四部分はいっそう太宰治の自身体験と作品の関係性を研究する。太宰治自身の体験を結び付け、作品と彼自分の経歴を探究する。文学創作と作者自身の体験を対照する。
太宰治の「罪」の意識の研究を通じて、意気消沈と無用のほかに、太宰の反抗精神と自己反省も表した。すなわち、勇気を出して残酷な現実に直面して、自分も自己反省すべき精神である。
キーワード:太宰治 「罪」の意識 自殺 キリスト教
目次
要旨
中文摘要
はじめに1
1 「罪」について2
2 『人間失格』における「罪」の表現2
2.1 『人間失格』の概観2
2.2 葉蔵の「罪」3
3 『斜陽』における「罪」の表現4
3.1 『斜陽』の概観4
3.2 直治の「罪」4
3.3 和子の「罪」5
3.4 上原の「罪」5
3.5 母親の「罪」6
4 自身体験と作品の関係6
4.1 太宰治の自身体験6
4.2 体験の作品での反映7
終わりに8
参考文献9
謝辞10