要旨
第二次大戦直後の虚脱、昏迷の中で、反俗無頼の心情を基調として文学を作った作家が出現した。それに対する文学流派が「無頼派」と呼ばれている。太宰治は「無頼派」の代表として非常に有名である。太宰治を言うと、頭に浮かんでくるのは「不安」「恐慌」「自殺」「絶望」などのマイナスな言葉ばかりである。独特な「自己壊滅」式の太宰文学は評論家の鳥居邦明氏に「昭和文学の不滅の金字塔」と評価されている。太宰治の自己潰滅は単純の自己虐待にすぎないか、どんな標準で人間資格だと判断するか、人間は失格になる原因は何か、失格の表像の下に隠されていることは何か。本論文は太宰治の成長環境や文学創作の道を分析したり、代表性的な作品『人間失格』を紹介したりすることを通して、消極厭世の姿と違う太宰治イーメンジを探究してみようと思っている。
キーワード:消極厭世;人間失格;家庭;愛人心
目次
謝辞
要旨
摘要
1はじめに-1
2太宰治の成長の過程-2
2.1家庭の背景-2
2.2学問を探求する道-3
2.3性格の初歩的な形成-4
3太宰治の文化創作の道-5
3.1文学風格の初歩的な形成-5
3.2太宰治と芥川龍之介-5
4『人間失格』と太宰治の人生観-6
4.1『人間失格』の主な内容-6
4.2太宰治と大庭叶藏-7
4.3太宰治の幸福観-9
4.4愛人心-10
5まとめ-12
参考文献-13