要旨
『人間失格』は太宰治が自分の人生経験に基づいて書いた作品の一つである。それは太宰治が1948年6月の死を前後にして発表したものである。『人間失格』という長編作品の主人公大庭葉蔵が、巧みに戯画化された太宰の青春像であるから、『人間失格』は太宰の青少年期の虚構化された自伝と言えよう。小説の中には葉蔵が何度も自殺して、最後滅びになったことは太宰治の死に対する考えを映しているのではないかと考えられる。葉蔵の人生には友達が二人竹一と堀木いる。葉蔵が道化をする時、竹一に偽りが突き破ったから、自分の「陰謀」が世間に知られないように竹一と友達になることを決めた。竹一はかつて「女に惚れられる」と予言されたことがあり、その後、葉蔵の人生は女と繋がる事ようになった。また、堀木は葉蔵の人生を急転させる存在であり、葉蔵と交友しつつも実は葉蔵を軽蔑している。葉蔵が人間に対する信頼に絶望した。
本稿では、主人公の葉蔵の演出に基づき、女たちとの付き合い、竹一と堀木との付き合いから、葉蔵の滅びについて検討する。また、太宰治の自殺資料を集め、葉蔵の滅びと太宰治の実人生を比較することを通じて太宰治の死生観をを探りたい。
キーワード:大庭葉蔵; 滅び; 死生観
目次
要旨
中文摘要
1.はじめに-4
1.1先行研究....-4
1.2主人公大庭葉蔵の人物像..-6
2. 葉蔵と女たちとの付き合いから見る死生観.-8
2.1ツネ子との付き合い-8
2.2シズ子との付き合い-8
2.3ヨシ子との付き合い-9
3. 葉蔵と竹一、堀木との付き合いから見る死生観-9
3.1竹一との付き合い-9
3.2堀木との付き合い-10
4. 実生活から見る太宰治の死生観-11
4.1太宰治が生活していた時代の背景と社会環境 11
4.2太宰治の人生の軌跡――家庭、人間関係-12
4.3自殺の反響と意義-12
5.おわりに-13
谢辞-14
参考文献-15