要旨: 大江健三郎と莫言は前後にノーベル文学賞を受賞した。ある意味で、この二人は現代の東アジア文学界の最高なレベルを代表する。大江健三郎の文学作品は中国で大きな影響力を持っている。それに、本人は中国の文学界とも交流も頻繁になっている。とりわけ、大江健三郎は莫言がノーベル賞を受賞した前に、莫言本人及び彼の文学作品に対して、大きな興味を示した。二人の文学作品の創作テーマと創作技法に対する比較を通じて、我々は二人がいろいろな面でその共通性や継承性があることを発見した。そのため、大江健三郎と莫言の文学の比較というのはとても興味深い課題だと思っている。本文では大江健三郎と莫言の文学の比較をテーマに、文献法と対比法を利用して、二人の文学作品の主題、スタイルや思想の共通点と相違点について比較する。まず第一章と第二章でそれぞれに大江健三郎と莫言の本人と文学作品の思想について紹介する。これを理論的なベースに、第三章で大江健三郎と莫言の文学を比較する。主には文学の人間性に関する比較、現実と幻想に関する比較、実存主義の傾向に関する比較、反戦の文学主題に関する比較の四つの面で、比較研究を展開しようと考える。
大江健三郎と莫言はそれぞれ日本と中国の文学界の旗手である。そのため、この二人の文学に関する比較研究は、我々に現代中日の文学の発展状況を観察できる鏡を提供する。これは我々に中日文学に対する理解、引いては中日の文化の特徴に対する理解を深めるには、大きな参考価値を持とうと信じる。
キーワード:大江健三郎、莫言、文学、比較、人間性
目次
摘要
要旨
はじめに-1-2
1 大江健三郎について-3
1.1 大江健三郎に関する紹介-3
1.2大江健三郎の文学に関する紹介-3
2 莫言について-4
2.1莫言に関する紹介-4
2.2莫言の文学に関する紹介-4
3 大江健三郎と莫言の文学の比較について-5
3.1 文学の人間性に関する比較-5
3.2 現実と幻想に関する比較-5-6
3.3 実存主義の傾向に関する比較-6-7
3.4 反戦の文学主題に関する比較-8-9
終わりに-10
参考文献-11
謝辞-12