要旨:社会環境や自然環境の急速的な変化に伴って、人々の身の回りの安全に影響する要因が日増しに多くなってきた。四川大震災や東日本大震災などの突発的な災害を通じて、人々は命の脆さ、尊さを改めて認識させられた。災害は人類の持続的な発展を阻害する肝心な要因として、ますます注目されている。日本は自然災害が頻発する国として、かねてから災害に注目し研究を重ねてきた。
本稿は日本における防災教育を研究対象にし、特に日本の中小学校における防災教育の課題に着目して検討する。まずは、日本における防災教育の背景を簡単に触れた上で、日本の防災教育の発展の流れを概観する。次に、日本の防災教育に関する先行研究に基づいて、日本における防災教育の理論を紹介する。そして、東日本大震災の時に起こった釜石の奇跡を取り上げ、防災教育実施のプログラムや実施戦略などを具体的に述べる。さらに、文献研究を通して、日本の中小学校の防災教育に存在する問題点を明らかにし、今日の防災教育に残された課題について検討したい。最後に、日本の中小学校における防災教育に有益な経験を簡潔にまとめ、中国の防災教育に役に立つことを期待する。
キーワード:防災教育 釜石の奇跡 経験
目次
要旨
中文摘要
1はじめに-2
1.1日本における防災教育の発展経緯-2
1.2研究の目的と意義-3
2先行研究-4
2.1福和伸夫(2009)-4
2.2林能成(2010)-5
3日本の中小学校における防災教育の成功例―「釜石の奇跡」を例にして-5
3.1「津波てんでんこ」の文化と避難三原則-5
3.2「釜石の奇跡」の示唆-6
4日本の中小学校における防災教育の課題-6
4.1防災教育の位置づけの問題点-6
4.2日本の中小学校における防災教育の課題-6
5終わりに-8
5.1我が国が日本の防災教育から学ぶこと-8
参考文献-10
謝辞-10