要旨:『源氏物語』と『紅楼夢』は中日両国における古典文学の代表作だと言える。この二つの文学作品において、数多くの女性が細かく描かれている。そして、女性たちの悲劇的な運命にも深く同情が表された。女性の運命に注目するこの二つの優秀な文学作品には、作者はいずれも女性たちに関心を寄せている。
本稿では、『源氏物語』と『紅楼夢』という二つの文学作品に描かれた典型的な女性のイメージ、例えば、紫姫と林黛玉、または王熙鳳と六条御息所について、人物の性格と人物の運命を比較し、その悲劇な運命の共通点と相違点を検討しようとする。本文は五つの部分に分ける。はじめに、研究目的と意義、関連課題の研究現状を分析とし、また研究方法と創新点加えて三つの方面から本課題を総合的に論述する。第二章は、主に二つの作品の作者が異なる時代に対する比較を紹介し、二つの作品の時代の相違を分析する。第三、第四章は、主要な主役の女性人物から配役の女性人物から、二つの作品における女性のキャラクターに対して全面的に深刻な比較分析を行う。最後に、本課題の重要性をまとめる。
二つの作品における女性キャラクターの「相違」を比較することで、我々はより客観的に『源氏物語』と『紅楼夢』の女性キャラクターを認識し、更に日中両国の文化的な特殊性を見分けられるはず。今回の研究は、人類文学の規律及び美学の本質に対する探究にとって、重要な意義があると考える。
キーワード:『源氏物語』;『紅楼夢』;女性のイメージ;比較
目次
要旨
中文摘要
1.はじめに.1
2. 『源氏物語』と『紅楼夢』の紹介.2
2.1 紫式部と曹雪芹
2.2 『源氏物語』と『紅楼夢』の紹介
3.『源氏物語』と『紅楼夢』における女性イメージの比較について3
3.1 紫姫と林黛玉の比較
3.2 王熙鳳と六条御息所の比較
4. 女性イメージの共通及び相違を起こす原因について.5
4.1 共通の原因について
4.1.1婚姻における自主権の喪失
4.1.2男権主義の強勢
4.2 相違の原因について
4.2.1時代背景の相違
4.2.2個性への態度の相違
5. 終わりに.7
参考文献.9
謝辞10