要旨
周知のように、日本のホラー映画は独特で東方的な恐怖を持ち、日本の映画産業の重要な地位を占め、世界規模の観衆を魅了している。その中でも、怨霊という主題は頻繁に用いられている。
御霊信仰は日本の伝統的な信仰である。日本人は、疫病や自然災害などの発生は非業の死を遂げ、怨みを持つ怨霊の仕業だと認識している。怨霊の復讐は非常に残虐非道で、平穏な生活を実現しようとする日本人は、この祟りから免れるために、怨霊を御霊と称え、これを神として崇める。
日本のホラー映画の研究では、日本のホラー映画と怨霊を合わせて分析するものが多いとは言えない。よって、本論は『呪怨』を例とし、日本のホラー映画の怨霊を分析し、御霊観、御霊信仰に潜む日本人の精神的観念や民族心理、考え方などの面について検討を試みることにする。
キーワード: 日本のホラー映画; 御霊観; 御灵信仰; 『呪怨』;
目次
要旨
中文摘要
1. はじめに-4
1.1 問題提起-4
1.2 先行研究-4
1.2.1日本のホラー映画に関する研究-4
1.2.2御霊に関する研究.4
1.3 本稿の研究目的と方法-6
2. 日本のホラー映画について-6
2.1 日本のホラー映画の由来と発展-6
2.2 日本式ホラー-7
3. 日本人の御霊観について-8
3. 1 御霊とは何か-8
3. 2 御霊の由来と発展-9
3.2.1祖霊信仰-9
3.2.2怨霊から御霊へ-9
3.2.3御霊信仰-10
4.「呪怨」に見る日本人の御霊観-10
4.1「呪怨」について-10
4.2御霊の特徴から見る日本人-11
4.2.1女性の社会的地位-11
4.2.2弱者が強者に打ち勝つことを望む日本人-12
4.2.3相対的善悪観を持つ日本人-12
4.3怨霊の復讐から見る日本人の義理人情-13
4. 4 御霊の不滅-14
5.おわりに-15
参考文献
謝 辞