要旨:本稿では、「まで」と「までに」の違いについて、主に「まで」と「までに」の肯定・否定表現によって研究する。昔から、「まで」と「までに」を比べた研究がほとんど肯定表現の分析であった。一方、否定表現における「まで」について、「までに」への変換の可否に言及した先行研究があったが、肯定表現と否定表現の換言を示すまでには言及していない。そして、「まで否定文」についての釈明が、「次は」を加えると「事態生起」の釈明へ傾いて、「から」を加えると、「事態継続」釈明へ傾くことを論じている。
本稿では「まで」と「までに」の意味の違いについては、特に日本語勉強に関して必要もあって、様々なことがわかってくる。そして、「まで」と「までに」に関わる日本語教育の取り上げの現象によりますと、「までとまでにの使い分け」と「動詞分類の違いを避ける」の二点から分析する。しかも、「まで」と「までに」の肯否表現に基づいて、「まで否定」を巡って議論を展開されている。
キーワード:まで までに 「含まない」解釈 事態の生起・継続
目次
要旨
中文摘要
はじめに1
1.問題を起こす1
2.日本語教科書には「まで」と「までに」2
2.1「まで」と「までに」の意味を分析する2
2.2 動詞分類の違いを避ける2
3.「まで」と「までに」の肯定と否定表現を巡って3
3.1「まで否定」について3
3.2「含む」と「含まない」5
4. 「まで」と「までに」肯定・否定表現7
終わりに8
参考文献10
謝辞11