要旨:アニミズムというのは、人間だけではなく、日・月・山・川・樹木・花・鳥などの世界万物は魂を持っているという考えである。日本人も多神教を信仰として自然の運行に対して適応、接受、順応という態度をとりながら、独特の自然美意識を生れた。美意識感性は自然感性に基づいてから成立できる。自然美意識というと、不可欠の一環として、想像力の大切さは言うまでもないので、安房直子の作品は紛れなく代表的な典型である。
安房直子は人間と自然との触れ合いを原点として、仕事に夢中する職人の姿、素晴らしい工芸品、不思議な森林世界や可愛い動物などを描き、豊かな想像力を媒介して自然と美を合わせる。読者に美しい体験をもたらすのみならず心から自然風物に親しむ日本人を認識させられた。それに、自然美を満喫した現代人に自然との関係を再思考させる。
本論文は主に三つの部分からなっている。第一部分は先行研究に基づいて、日本民族の美意識及びその産物について紹介する。第二部分は安房直子の作品をもとに、具体的に美意識と自然観発掘し、表現方法、テクニック、主体、旨などに対する分析を行う。第三部分は文学価値や現代生活における意義を求める。
キーワード:安房直子 自然美意識 童話世界 アニミズム
目次
要旨
中文摘要
はじめに1
1.日本人の自然美意識1
1.1日本人の自然観1
1.2日本人の美意識2
2.安房直子の童話世界3
2.1作者について3
2.2作品から見る主な思想4
2.3自然美に基づく創作5
3.安房直子の作品における価値及び現実意義8
3.1文学価値8
3.2現実に対する意義9
おわりに10
参考文献12
謝 辞13