要旨:二十世紀初期に日本の近代文学にいくつかの新しい流派が現れた。これらの作家たちは芸術が最高だと思われていた。精神より表現の感じを重視した。技巧を運用するより、彼らは文章の内容をもっと重視した。実写より、彼らが架空の書き方のほうがいいと思われた。彼らは耽美派と呼ばれた。自由恋愛を求め、美は芸術の本質だと考え、官能美と感性美という人の審美意識を変えることを試みた。谷崎潤一郎はこの流派の有名な代表作家である。本論は谷崎潤一郎の耽美主義について四つの部分に分けて研究した。第1部分では耽美主義と谷崎潤一郎の耽美主義を簡単に紹介した。第2部分では谷崎潤一郎の耽美主義が形成した原因について分析してみた。第3部分では『春琴抄』を中心にして彼の耽美主義を研究した。第4部分では『春琴抄』と『細雪』を比較して谷崎潤一郎の耽美主義の発展と変化を分析した。
自然主義の反対派の一つとして、耽美派は文壇に新たな空気をもたらし、文壇の発展を大いに推進した。この論文を通じて、谷崎潤一郎の耽美主義に対して更に研究を進めた。谷崎潤一郎の耽美主義は主に家庭、および社会環境の影響を受けた。小さい頃からこの世の冷たさを体験したので、彼はずっと愛と唯美主義を求めていた。谷崎潤一郎は中国文化に憧れ、中国を二度に訪問した後、創作スタイルを変え、もはや西洋文化を慕わなくて日本古典文化に復帰した。
キーワード:谷崎潤一郎 耽美主義 春琴抄 細雪
目次
要旨
中文摘要
はじめに-1
1、 耽美主義についての先行研究-1
1・1耽美主義について-1
1・2谷崎潤一郎の耽美主義について-2
2、 谷崎潤一郎の耽美主義の形成原因-2
2・1谷崎潤一郎の家柄と成長過程-2
2・2母親に対する感情の影響-3
2・3婚姻生活の影響-3
2・4中国への旅-4
3、 『春琴抄』における耽美主義-4
3・1人物像-4
3・1・1春琴-5
3・1・2佐助-5
3・2小説の結局について-5
4、 谷崎潤一郎の耽美主義の発展と変化-6
4・1『春琴抄』から『細雪』まで-6
4・ 1・1二つの作品の共通点-6
4・ 1・2二つの作品の相違点-6
おわりに-7
参考文献-8
謝辞-9