要旨:小林多喜二は日本のプロレタリア文学の代表的な作家として、後世のプロレタリア文学に深遠な影響を及ぼした。『蟹工船』は小林多喜二の代表作の一つである。本文においては労働者の人間像、敵対した人間像、対立した双方の中間者という三つの面に対する分析から、『蟹工船』の人間像を全方位的に検討し、小林多喜二の文学思想を研究しようとする。
『蟹工船』という小説においての人物像は大抵三つに分かれる。まず、積極的に戦う労働者の人物像であり、これらの労働者は様々な理由で戦いへ向かう。次は、労働者に対立する敵であり、彼らはいろいろな手段で労働者を圧迫する。第三者は二者の間にある労働者で、どちの立場に立つかについてさまよう者である。以上の人物及び闘争心に対する描写は闘争に対して慎重な態度及び各陣営に対する作者のはっきりとした認識である。
『蟹工船』には、労働者のきわめて酷い生活状況についた客観的な描写している。この論文では、小林多喜二の『蟹工船』を中心にして、以上の三つのキャラのイメージを分析することを通じて、人物の精神的な特徴を探り、作中の労働者の反抗を謳歌する主旨を認識し、プロレタリア代表作家である小林多喜二が多くの労働者の反抗を喚起しようとしている創作目的を知ることができる。
キーワード: 小林多喜二 『蟹工船』 人間像 労働者 闘争
目次
要旨
中文摘要
はじめに-1
1、作者と『蟹工船』の概説-1
1、1作者の紹介-1
1、2『蟹工船』の概説-2
2、労働者の人間像-3
2、1絶えずに戦った労働者-3
2、2絶えずに動揺した労働者-4
2、2、1労働者の間の信用の喪失-4
2、2、2幻想を抱いた労働者-5
3、敵対した人間像-5
3、1直接の敵:浅川-5-
3、2帝国の代表:天皇-5
3、3内部に隠した資本家-6
4、対立した双方の中間者-6
4、1同情心が残っていた船長-6
4、2理性があった気弱な船医-7
おわりに-7
参考文献-8
謝辞-9