要旨:言語は人間の文明形成の重要な部分であり、社会発展の重要な産物であると同時に人々とお互いに交流するための必要な工具でもある。「ほめ」表現は日常生活で人間の交流するとき頻繁に使われる丁寧な言語表現の一つである。話し手は聞き手の持っている社会に認められる長所、性格、能力などを褒める。また「ほめ」表現はコミュニケーションの潤滑油として交流者の間の社会距離を縮み、感情を深め、社会の円滑な人間関係を維持する効能がある。周知のように、等級が厳しく男尊女卑が有る日本社会には著しい男女差が存在している。このような男女差も褒め言葉によく現れている。したがって、こんな男女差がどんな方面に表現しているか、存在している原因と深い意義が何であろうかをはっきりさせるのはよく日本語を勉強し、日本社会の文化を理解するのに対して一層重要である。
本論文では、話し言葉における「ほめ」表現を研究対象とし、男性と女性が付き合うときに用いる「ほめ」表現を分析した上で、日本語の「ほめ」表現における男女差を明らかにしたい。具体的な方法としては、現代日本語の言葉コーパスからほめ表現の会話実例を収集し、表現形式、「ほめ」への返答テクニック、「ほめ」対象及び「ほめ」表現の性差に影響を与える要因などの四つの方面から、男女両性が日常生活の中で使用している「ほめ」表現の特徴と違い点を明らかにすることにする。
キーワード:「ほめ」表現 性差 「ほめ」への返答 人間関係
目次
要旨
中文摘要
はじめに-1
1「ほめ」の表現形式-1
1.1「ほめ」の表現形式の分類-1
1.2「ほめ」の表現形式における性差-2
2「ほめ」への返答における性差-3
2.1「ほめ」への返答についての分類-3
2.2返答テクニックにおける性差-5
3「ほめ」対象と人間関係における性差-6
3.1「ほめ」対象における性差-6
3.1.1「ほめ」対象の分類と定義-6
3.1.2「ほめ」対象ごとに分析すること-8
3.1.2.1外見「ほめ」における性差-8
3.1.2.2能力「ほめ」における性差-8
3.1.2.3家族「ほめ」における性差-8
3.2人間関係による「ほめ」表現における性差-8
3.2.1人間関係による男女「ほめ」の使用状況-9
3.2.2人間関係による「ほめ」返答における性差-9
4「ほめ」表現の性差に影響を与える要因-11
4.1生理の要因-11
4.2心理の要因-11
4.2.1男女両性の心理特徴-11
4.2.2異性間交流の独特な心理-12
4.3文化の要因-12
4.3.1社会地位による男女の社会役割-12
4.3.2日本文化の和意識-13
おわりに-14
参考文献:-16
謝 辞-17