要旨:川端康成は日本の有名な新感覚派作家であり、日本文学史で重要な地位を占めている。『伊豆の踊子』は川端初期の代表作で、この短編小説を皮切りとして、川端康成は自分の独特な文学スタイルを形成し始めた。従って、『伊豆の踊子』は川端文学の研究に重要な意義があると思う。本稿は『伊豆の踊子』の内容に着手して川端康成の「物の哀れ」意識の形成原因を検討しようと思う。
本論文は三つの部分に分かれている。第一章は『伊豆の踊子』の概要及び「物の哀れ」意識の内包を簡単に紹介する。第二章は『伊豆の踊子』における「物の哀れ」意識の具体的な表現をめぐって、自然に対する感動、人に対する感情、世間に対する感嘆という三つの方面から小説全体を分析する。第三章は川端康成の「物の哀れ」意識の形成理由を探求する。
要するに、川端康成の「物の哀れ」意識の形成は彼自身の成長経歴と密接に関連していることがわかるようになった。それに、日本の古典文学及び独特な地理環境も川端康成の創作スタイルへ大きな影響をもたらす。
キーワード:川端康成、「物の哀れ」意識、古典文学、個人経歴
目次
要旨
中文摘要
はじめに:-1
第一章 『伊豆の踊子』と「物の哀れ」についての紹介-1
1.1『伊豆の踊子』の概要-1
1.2「物の哀れ」の内包-2
第二章『伊豆の踊子』から見た「物の哀れ」-3
2.1自然に対する感動から-3
2.2人に対する感情から-4
2.3世間に対する感嘆から-5
第三章 川端康成の「物の哀れ」意識の形成理由-6
3.1日本地理環境の影響-6
3.2日本伝統文学の影響-7
3.3川端康成の成長経歴-7
終わりに-8
参考文献-10
謝 辞-11