要旨:落語と単口相声は日中両国の伝統的な笑い演芸である。現在、ともに衰退の道を辿っているようである。落語と単口相声の比較を通じて、両国の話芸文化の相違点を理解したうえ、伝統文化としての伝承価値を発見させることができると思う。
本論文の考察により、百余年の歴史の単口相声に比較して、400年の歴史を持つ落語の方がより伝統を重要視していることが分かる。例えば、単口相声は服装や道具、「徒弟制度」などの方面で、革新が推進されたが、落語はずっと伝統的な決まりに従っている。そして、単口相声も落語もともに古典への回帰という方法で、新しい局面の打開を図ろうとした。また、単口相声と落語の相違点の要因はその源から発見することができる。落語は庶民的な笑芸でありながら、説教の宗教性を帯びて、上から下へ発展してきた。一方、単口相声は徹底した庶民的な芸能である。古典単口相声はモチーフの赤裸々な風刺、内容の下品なところを持っていて、その点は大きく改革される必要がある。一方、落語は誕生した最初から、宗教性を帯びて、修練を重ねて至極の境地に達する芸として見なされており、現在でも芸術のジャンルの一つと考えられている。
キーワード:落語 単口相声 比較 異同点
目次
要旨
中文摘要
はじめに-1
第一章 落語と「単口相声」の歴史
1.1落語とは-3
1.2落語の歴史-3
1.3落語の現状-4
1.4落語を演じる場所-4
1.5「単口相声」とは-5
1.6「単口相声」の歴史-6
1.7「単口相声」の現状-6
1.8「単口相声」を演じる場所-7
1.9考察-8
第二章 落語と「单口相声」の伝統
2.1落語の演目の特徴-9
2.2落語のしぐさと道具-10
2.3落語の衣装-11
2.4落語家の育て方-11
2.5「単口相声」の演目の特徴-12
2.6「単口相声」の言葉と道具-13
2.7「単口相声の衣装-14
2.8「単口相声」役者の育て方-15
2.9考察-15
第三章 落語と「单口相声」の発展
3.1落語と顧客の関係- 17
3.1.1観客へのサービス-17
3.1.2アドリブ-17
3.1.3落語の発展-18
3.2「単口相声」の新しいもの-19
3.2.1「単口相声」の革新-19
3.2.2「単口相声」の発展-19
3.3考察-20
おわりに-22
謝辞-23
参考文献-24