要旨:機械化の発達した現代社会では物質も豊かになったとはいうものの、人々の心の奥深には欠陥や重荷がある。児童文学、あるいは童話は世の中で特別な文学形式の一つとして、そのような精神的なストレスの解消には欠かせない。安房直子は日本の児童文学作家として、五十年の生涯にたくさん童話を創作した。そのうえ、安房直子は自分の美意識に溶け込んだ作品の中には、人間の人情味や純粋な感情などが散りばめられている。
本論文は現在の国内外研究成果に基づいて、『風と木の歌』と『花豆の煮えるまで』二つ童話集を中心に安房直子の美意識について探究したい。本論文の構成は三つ部分からなっている。第一部分は安房直子の生い立ち、美意識のあらまし、『風と木の歌』と『花豆の煮えるまで』二つ童話集作品の紹介である。第二部分では作品を通じて、物語の環境、主人公の感情など詳しい内容を整理して、安房直子の美意識を分析する。最後、第三部分では安房直子の美意識を深く理解できるように、成長経歴をめぐって、北欧文化の影響など美意識の形成を影響する要素を研究する。
これ以上の分析から分かったことは、安房直子の美意識は独特な色彩感覚、幻想性の美、素朴の美、自然と人間の調和、哀しみと愛の調和などの特徴がある。自分の養女としての経歴、学習中、先生山室静や北欧文化の影響を受けた安房直子の美意識が形成された。
キーワード:安房直子 美意識 色彩感覚 幻想性 形成
中文摘要:在机械化高度发达的现代社会,虽然物质生活日渐富裕,但是人们的心灵深处却有着缺失与负担。儿童文学亦或是童话作为世界中特别的文学形式的其中之一,对于这种精神上压力的缓解是不可或缺的。安房直子作为享誉日本的儿童文学作家,在她的一生中创作了大量童话作品。并且,在融入她自身审美观的这些作品中装点着人类的人情味与纯粹的情感。
本论文基于现在国内外的研究成果,以《风与树的歌》和《直到花豆煮熟》这两部童话集作品为中心,探究安房直子的审美观。本论文由三部分构成:首先,第一部分介绍了安房直子的生平,以及《风与树的歌》和《直到花豆煮熟》这两部童话集作品。第二部分阐述了审美观念的概要,通过作品的详细内容,整理了故事环境以及主人公的情感,具体分析安房直子的审美观。最后,第三部分为了深入了解安房直子的审美观,围绕她的成长经历以及北欧文化的影响,研究影响安房直子审美观形成的要素。
通过以上分析得出的结果可知,安房直子的审美观有着独特的色彩感觉、幻想性之美、素朴之美、自然与人类的和谐、悲哀与爱的和谐等特征。由于安房直子自身养女的经历以及学习过程中受到山室静与北欧文化的影响形成了这种审美观。
关键词:安房直子 审美观 色彩感觉 幻想性 形成
目次
要旨
中文摘要
はじめに-1
1 安房直子とその作品の紹介-1
1.1 安房直子の紹介-1
1.1.1 生活の経歴-1
1.1.2 学習と創作の経歴-1
1.2 作品の紹介-2
2 安房直子の美意識-2
2.1 美意識について-3
2.2 独特な色彩感覚-3
2.2.1 青の偏り-3
2.2.2 ほかの色-4
2.3 幻想性の美-4
2.3.1 幻想的な主人公-5
2.3.2 幻想的なもの-5
2.4 素朴の美-6
2.5 自然と人間の調和-7
2.6 哀しみと愛の調和-7
3 安房直子の美意識の形成を影響する要素-9
3.1成長経歴-9
3.2日本の伝統的な庶民生活-9
3.3山室静と北欧文化-10
おわりに-11
参考文献-12
謝辞-13