要旨
『源氏物語』と『紅楼夢』は東方古典文学の代表作である。この二つの巨作には男主人公の周囲にある女子たちを巡り、一連の女性悲劇が描き出された。作家はこの二つの小説を作り上がったが、別に封建時代に生きる女性たちのためではない。しかし、これらの女性悲劇を通して、彼女たちへの同情が表現された。この課題は二つの作品にある“完璧”な女紫姫と宝釵を中心に、彼女たちの人生悲劇を招いた社会根源、個人性格などの原因を検討しようとする。この二人の経歴を鏡とし、封建時代に生きた女性たちの人生悲劇が見える。最後に、現代女性の立場から、何らかの理解と啓発が得られる。
キーワード:「源氏物語」;「紅楼夢」;紫姫;宝釵;悲劇
目次
謝辞
要旨
摘要
1 はじめに-1
2 “完璧”女性としての宝釵と紫姫-2
3 社会悲劇-5
3.1 一夫多妻制の束縛-5
3.2 封建家長制の統制-6
4 性格悲劇-8
4.1 自我意識の喪失-8
4.2 自分感情の抑制-9
5 人生悲劇-11
5.1 夫を失った宝釵-11
5.2 恋をする権利を失った紫姫-11
6 現代女性に教えること-13
7 終わりに-15
参考文献-16