要旨
本稿は実例研究という方法を用いて、莫言の有名な作品『豊乳肥臀』から、中国語原文と吉田富夫先生による本語訳文を取り出し、翻訳の立場に立って、例文の文法特徴から対照的な分析を行いながら、この両言語の受身文には一体どういう違いがあるか、特に現代中国語で盛んに用いられている意味上の受身文は日本語でどのように表現されているかということを中心に、中日受身文の対応性について一考察を進めたいと思う。
そして、色々な先行研究をよく読んだ上、本稿の研究した結果を姜淑敏の『中日両国語の被動表現の比較−中国語の意味上の受身文をめぐって』と比較し分析し、その対比から先行研究と違ったところ及び言及していないものをまとめていく。
キーワード: 受身文 能動文 翻訳
目次
摘要
要旨
はじめに-1
1中国語の受身文について-2
1.1 「被字句」-2
1.2 意味上の受身文-3
2日本語の受身文について-3
2.1 直接受身-3
2.2 間接受身-4
3中国語の意味上の受身文に対応する日本語表現-4
3.1 能動文に訳された場合-5
3.2 受身文に訳された場合-8
3.3 可能表現に訳された場合-11
おわりに-12
参考文献-14
謝辞- 15