概要:本論文は『高野聖』中の泉鏡花の浪漫主義色彩を研究対象とする。『高野聖』は泉鏡花の代表作で、文学創作のピーク時期の優秀な成果であって、最も泉鏡花の文学世界の風格の代表である。そして、泉鏡花とその独特な浪漫主義文学は日本近代文学史においては軽視すべきではない地位を持ち、後世文学にも深く影響を与えている。この点から見れば、泉鏡花の代表作『高野聖』に対する研究は必要があると思う。本論文は泉鏡花の浪漫主義色彩の起源、浪漫主義の表現手法、浪漫主義文学思想及び当時代と後世文学への影響という三つ方面から、『高野聖』中の泉鏡花の独特な浪漫主義色彩を分析したい。そして、研究を通じ、泉鏡花の神秘怪奇な浪漫主義風格と幻想空間を更なる理解を深めたいと思う。
目次
概要
中文摘要
序 章 研究目的と先行研究-1
第 1 節 研究目的と方法-1
第 2 節 先行研究及び不足-1
第 1 章 泉鏡花と浪漫主義-2
第 1 節 幼年時代と生活環境-2
第 2 節 文学道への過程-3
第 2 章 『高野聖』とその浪漫主義の表現手法-3
第 1 節 『高野聖』の人物性格の浪漫化-3
第 2 節 『高野聖』の人物感情の浪漫化-5
第 3 節 浪漫風味を匂わせる文学修辞法-5
第 3章 『高野聖』の浪漫主義文学思想とその影響-6
第 1 節 現実と幻想世界の比較から見る浪漫主義文学思想-6
第 2 節 当時代と後世文学への影響-7
終 章 結論と今後の展開-8
参考文献-9