要 旨
中国と日本は一衣帯水の隣国であり、中日両国の交流は古代から現在まで絶えず続いている。中日国交回復及び中国の改革開放政策によって、中日両国の接触が頻繁になっている。もちろん、日本語からの借用語も増加するようになっている。ここ数年間、グローバル化と情報化の発展に伴い、言語と文化などの交流もより直接、より便利、より迅速になった。
現代中国では、日本の漫画、アニメ、ドラマ、映画、番組、芸能人などについての流行文化を好み、それを追い掛ける人が増加している。そのような人々のグループは、ネットで「ジャパン・ファンダム」と呼ばれる。ファンたちはインターネットを通じ、日本の流行文化に頻繁に接触し、その中から新しい言葉を多く吸収し、使用しようとする。これらの語彙が「日系借用語」と言われる。
本論文は、ジャパン・ファンダム用語における日系借用語を考察対象として、研究成果を踏まえ、インターネットを利用し、日系借用語とジャパン・ファンダム用語の概念規定と認定を決める。その上で、ジャパン・ファンダム用語における日系借用語の語構成、造語法と意味の変異といった三つの側面から考察し、ジャパン・ファンダム用語における日系借用語の特徴をまとめる。最後に、ジャパン・ファンダムにおける日系借用語の使用の原因の分析を試みる。
キーワード:ファンダム 日系借用語 流行語 語彙論 原因
目 次
要 旨
中文摘要
はじめに-(1)
第一章 日系借用語とジャパン・ファンダム用語の定義-(3)
1.1日系借用語の定義-(3)
1.2ジャパン・ファンダム用語の定義-(5)
第二章 ジャパン・ファンダム用語における日系借用語の語彙論-(7)
2.1ジャパン・ファンダム用語における日系借用語の選定-(7)
2.2語構成-(10)
2.3造語法の特徴-(11)
2.4意味の変化-(14)
第三章 ジャパン・ファンダム用語における日系借用語の流行原因-(18)
3.1客観的な原因-(18)
3.2主観的な原因-(19)
おわりに-(21)
参考文献-(23)
文献概要-(25)
謝辞-(26)