要旨:
本稿は、矢野浩二や福原愛などの中国で活躍されている人物を考察の対象として、中日両国の民間交流の実態と重要性を究明しようとするものである。矢野浩二と福原爱のような、いわゆる公衆人物としての日本人を、両国ではそれぞれどのように受けられているか、中日関係の健全な発展のためにどのような働きをしているか。中日交流史上における民間交流の概要を述べた上、検討してみた。矢野浩二は、「抗日映画作品」によく出る「日本鬼子」として、中日両国民によく知られている人物である。中国でよく評判されているのに反して、日本ではあまり評価されていない。むしろ、右翼からの攻撃までされている。中日国民の相互警戒と不信が端的に表れている。逆にいえば、矢野浩二のような人物の存在によって、あい警戒しながら中日両国民の理解がそのうちに、深まれるであろう。反対に、福原愛は両国民に好かれる人物で、人気者なのである。中国語をしゃべりながら、たくさんの中国人友達を持つところにその原因が求められると思う。やはり、相互理解の促進には、心を開いた交流が必要なのである。
キーワード:矢野浩二;福原愛;民間交流;中日関係
目次
摘要
要旨
はじめに-1
1中日交流の歴史-2
1.1戦前までの中日関係-2
1.2戦後の中日関係-2
1.3当今の中日関係-3
2中日民間交流の歴史-4
2.1古代の中日民間交流-4
2.2戦後の民間交流-4
2.3当今の民間交流-5
3中国で活躍されている日本人像-6
3.1中国芸能界の日本人-6
3.1.1矢野浩二-6
3.1.2三浦研一-8
3.2中国のスポーツ界の日本人-8
3.3中日両国国民の心を繋ぐかけ橋-9
4民間交流をさらに広げよう-10
4.1中日民間交流の意義-10
4.2中日民間交流の促進-10
終わりに-11
参考文献-12
謝 辞-13