要旨:武士道は数世紀の間に武士階層が創りあげた生き方や価値観であり、その淵源が、仏教、神道、儒教の思想に遡る。武士道精神は、簡単にいえば、すべてをささげ、捨て身になって主人に命を尽くすことであり、その基本原則に関しては、忠、義、勇、仁、礼、誠、名誉という七つの内容から総括できる。武士道において、死生に関しても独特な考え方がある。つまり「生」とはただ命を持って生きているだけにとどまらず、また、「死」もただ命をおとしたり、心臓の動きが止まったりするだけを意味するものではない。美しく生き、美しく死に、また美しい名声を後世に残す。これは武士の美しい理想とも言えるだろう。現代日本人の死生観に対する武士道精神の影響と言えば、強烈な死亡志向、自分の命より忠誠、義理、名誉を重んじることや唯美的な自殺行為を好む傾向が挙げられる。武士道精神を考察することによって、日本人の死生観や考え方をよりよく理解できるし、さらに、日本文化の他の面の特色を研究することにも役立つと思う
キーワード:武士道;武士道精神;死生観;現代的意義
目次
要旨
中文摘要
はじめに6
第一章 武士道とは7
1.1武士道の定義7
1.2武士道の起源7
1.2.1仏教の影響7
1.2.2神道の影響7
1.2.3儒教の影響8
第二章 武士道の内容9
2.1忠9
2.2義10
2.3勇10
2.4仁10
2.5礼10
2.6誠10
2.7名誉11
第三章 武士道における生死観12
3.1死への覚悟12
3.2独特な死に方——切腹12
3.3生死に関する武士道の独特な見方13
第四章 現代日本人の生死観に対する武士道の影響14
4.1強烈な死亡志向14
4.2命よりも忠誠、義理、名誉14
4.3唯美的な自殺行為15
おわりに16
謝辞17
参考文献18
付録18