要旨
ヨーロッパの自動車市場は欧州債務危機の影響を受け、2013年から下降を続けている。経済的に成長を続けている新興国「BRICs」の中でも、ロシアとインドがその影響を受けて下降する成り行きである。しかし、この世界中で起こっている自動車市場の不況を尻目に、中国は好調を維持している。つまり、中国市場が多くの多国籍の自動車大手の成長を支えているのである。そして今後も中国自動車市場の発展の見通しが明るいと言われている。
中国自動車工業協会の統計によると、2015年1月の中国、ドイツ、アメリカ、日本の自動車の販売量はそれぞれ28.58万台、38.24万台、19.51万台と15.97万台であり、これは自動車販売総量の23.3%、31.3%、15.6%と13.9%であった。ここからわかることは、中国自動車市場における先頭は欧米車であり、中国の国産車も後に続いている。しかし日本車の販売がかんばしくない。欧米車の好調は以前と同じであり、中国の国産車も発展も着実である。そのような中で日本車の販売状況は2012年の尖閣諸島事件の後で、低迷期に入ったようにも見える。
現在、自動車を買おうとする中国人はブランドを追求する傾向がある。トップブランドの自動車の価格が高いから、必ず品質が良く、安全性が高く、デザインが優れ、メンツを保つことができるという考え方を持っているからである。そのため、中国市場における欧米車はとても人気がある。一方、品質と価格を考慮すれば、日本車を選択することも悪くない。ただ、日本車にはリスクがある。それは日中間の政治関係の要因である。しかし、昨今は日中関係の緩和により、日本車の趨勢が次第に上向きになっているようである。
では、中国の国産車はどうだろうか。自動車市場の発展に伴い、売り上げが伸びているものの、欧米車、日本車より外観、性能、動力などの面でまだ差があるようだ。今後は自分たちの技術を高め、より新しいものを作り、欧米や日本に真似できない独自のブランドを確立して初めて、競争の中で勇往邁進することができるのではないだろうか。
キーワード:欧米車;日本車;国産車
目次
要旨
中文摘要
1.はじめに.1
2.中国における自動車の売上.1
2.1日本メーカーの自動車
2.2中国メーカーの自動車
2.3欧米メーカーの自動車
3.売上に差がある理由について.5
3.1デザイン
3.2経済面の原因
3.3安全性
4.日本メーカーの自動車の中国におけるリスク.9
4.1反日運動における事件
4.2不買運動の拡大
5.中国メーカーの自動車の不足点及び改善点10
6.日本車が中国市場における将来の発展方向について11
7.終わりに12
参考文献14
謝辞