要旨
莫言と大江健三郎の文学の風格は違っているが、筆者が莫言と大江健三郎の作品における「故郷」というイメージが書き続けられていたことに気づいた。彼らは地理上の「故郷」から出発して、文学領域の「故郷」という主題を強調している。本文では、まず二人の少年時代から書きはじめ、故郷への復帰は生まれた環境と少年時代の劣等感に由来することを説明する。それから、大江文学と莫言文学における「故郷」というイメージを分析し、両者の類似点を見つけ出すことに力を注ぎたい。最後に、両者の作品における「故郷」の古い伝説と民族文化の描きに注目し、それぞれの特徴を探究してみる。
キーワード:莫言文学;大江健三郎文学;故郷;復帰;超越
目次
謝辞
要旨
摘要
1 はじめに -1
2 故郷復帰の根源-2
2.1 生まれた環境からの影響-2
2.2 少年時代の劣等感-3
3 作品における「故郷」のイメージ-5
3.1 大江文学における「故郷」のイメージ -5
3.2 莫言文学における「故郷」のイメージ-6
4 「故郷」への復帰と超越-8
4.1 「故郷」の古い伝説と民族文化の描き-8
4.2 自我の超越-8
5 まとめ-10
参考文献 -11