要旨:
世界でのグローバル化が進んでいる今日、中国と日本も政治、経済および文化などの面においての交流がますます活発していると考えられる。お互いに勉強し、イノベーションを活発にさせることでこそ、国は強くなると考えられる。しかし、ここでどうしても無視できないことは日本人の曖昧な表現、特に暗黙のうちに相手に理解してもらおうとすること、いわゆる「以心伝心」に対し、われわれ中国人は困る時がよくある。本研究は「以心伝心」の定義、日本語における「以心伝心」の表れ、「以心伝心」の原因を探究した。また現在日本に留学している日本語専攻大学生にインタビュー調査を行い、「以心伝心」による異文化摩擦の経験を聞き、「以心伝心」をめぐる日本人とのコミュニケーションをどのように円滑に進めるかを考察した。本研究の結果は日本語専攻大学生の異文化コミュニケーション能力を向上させるために役立つことができればと望む。また、本研究は今後の日本語専攻大学生、さらに日本語教育に示唆を与えることができるのではないかと考えられる。
キーワード:以心伝心;曖昧性;異文化コミュニケーション;異文化コミュニケーション能力
目次
摘要
要旨
はじめに
1先行研究-1
2「以心伝心」の概念とその日本語における表れ-2
2.1「以心伝心」とは- 2
2.2「以心伝心」の日本語における表れ-2
2.2.1断る場合の「以心伝心」-2
2.2.2非難する場合の「以心伝心」-3
2.2.3勧誘する場合の「以心伝心」-4
2.2.4意思表明の場合の「以心伝心」-4
2.2.5中国のドラマとの比較- 5
3在日中国人留学生に対するインタビュー調査-7
3.1研究対象のプロフィール-7
3.2「以心伝心」による異文化コミュニケーション摩擦について-8
3.3異文化コミュニケーションにおける意思伝達、認識及び態度-9
4「以心伝心」文化の生まれた原因-10
4.1文化の共通性- 10
4.2「和」の思想- 10
4.3集団主義と「タテ社会」における自己保護-11
終わりに-12
参考文献-13
謝辞-14