要旨: 芥川龍之介は日本の代表的な作家で、「羅生門」を発表してから自殺するまで十数年の間に、百五十篇ぐらいの小説を発表した。日本、中国の古典文学から取材される作品が多く、人類が共通している人性についてしっかり表現している。
芥川龍之介とほぼ同時に、中国では魯迅が代表的な作家と革命者として、「狂人日記」、「故郷」、「孔乙己」、「阿Q正伝」などの作品を出し、そして、現代中国語の発展を推進した。
魯迅は日本で留学したことがあるから、日本文学の影響を深く受けている。1921年に初めに芥川龍之介の「鼻」、「羅生門」を翻訳した人は魯迅である。芥川龍之介も翻訳された自分の小説について魯迅に好評を与えた。具体的な作品から見ると、二人の作品には似ているところがたくさんある。先行研究にはほとんどは芥川龍之介と魯迅の作品の中にある心理描写と創造風格の相違点について分析した。そして、魯迅の「故事新編」が芥川龍之介から何らかの影響を受けた可能性も十分に考えられる。
だが、社会の暗闇と人間の醜悪について、ふたりの作品には共通しているが、魯迅の小説にある積極的な精神と人間性への希望は、芥川龍之介の作品と違う。本稿は二人にある時代背景と各自の人生経験を基づいて、芥川龍之介の「鼻」と魯迅の「孔乙己」を例をして、作品から出てきた人を人間性を中心に比較する。
キーワード:芥川龍之介;魯迅;人間性;比較
目次
要旨
中文摘要
はじめに1
第一章 作者の生い立ちと小説のあらすじ2
1.1芥川龍之介と魯迅との生い立ち2
1.2「鼻」と「孔乙己」のあらすじ2
第二章 創作方式4
2.1小説の語り手4
2.2 直接描写と間接描写4
第三章 作品における人間性の相違点6
3.1人間性の分析について6
3.1.1主人公の人間性6
3.1.2傍観者の人間性7
3.2 人間性の暴露の目的8
第四章 結末10
4.1小説の結末10
4.2作者の結末11
終わりに12
謝辞13
参考文献14