要旨: プロレタリア文学は世界の近代文学史では非常に重要な地位を占めた。小林多喜二氏はプロレタリア作家の代表人物である。彼と彼の作品に関する研究は中日両国では数多くある。平和時代の到来と社会の進歩につれて、関係研究は少なくなったが、小林多喜二氏国際シンポジウムの開催で小林多喜二氏と彼の作品に関する研究は大量に現れた。しかも、バブル経済後の日本では『蟹工船』がもう一度流行しつつあった。その点から見れば、プロレタリア文学は研究の価値があると見なす。
拙者は本稿では国内外で小林多喜二氏と彼の作品に関する先行研究を踏まえて、小林多喜二氏と彼の代表作品『蟹工船』について検討してみたい。本論の中心は作品における労働者人物像である。本論ではまず『蟹工船』における労働者集団およびプロレタリア意識を分析する。次、ブルジョア社会に生きる小林多喜二氏と彼のプロレタリア文学の理想について述べる。その上、日本のプロレタリア文学の発起と影響を分析しながら小説の労働者像と現代のサラリーマンの関係を論じる。最後、小林多喜二氏は傑出した文学者や革命家であり、作品における労働者人物像は不穏な２０世紀初期に生存した下層民衆の真実的な描写であり、作品で表された反戦意識やプロレタリア意識などは、資本主義や帝国主義に侵害された全世界の民衆に支援や慰めを与えたという結論を述べる。また、小林多喜二氏と彼の作品は時代性があるし、革命運動に対した指導作用は現代社会でもうなくなって、今後、文学鑑賞の視点からの研究は
主流になると予測する。
キーワード：プロレタリア文学 小林多喜二 『蟹工船』 労働者人物像 ブルジョア社会
目次
要旨
中文摘要
はじめに-1
１．先行研究-1
２．『蟹工船』における労働者人物像-3
２．１『蟹工船』における独有な人物集団像表現-3
２．２『蟹工船』におけるプロレタリア意識の表現-4
３．ブルジョア社会に生きる現実とプロレタリア文学の理想-5
３．１プロレタリア作家として生成してきた小林多喜二氏-5
３．２現実社会に生存するプロレタリア労働者たち-6
４．世界への不滅な影響と現代社会の労働者像-7
４．１日本のプロレタリア文学の発起と影響-8
４．１．１ゴーリキー文学から小林多喜二文学まで-8
４．１．２小林多喜二文学から夏衍文学まで-9
４．２小説における労働者像と現代のサラリーマン-10
終わりに-11
参考文献-13
謝辞-15
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