要旨:神話というものは、その神話が生きていた時代よりずっと後になってから記録されるのが普通だ。創世神話は神話の一種として、その国や民族における社会の総合的な意識と民族の精神を表すことが出来る。中日両国は隣国であって、両国の文化基礎において、たくさんの共通点と相違点が見られる。その中では、創世神話は特別な文学形式として現代まで伝わってきた。それはただの物語だけではなく、文化の縮図として、国の文化財の中で重要な位置づけを占める。
本論文は四章に分けて、主には比較法によって、中日の代表的な創世神話を述べ、その神話の体系を考察する。また、創世神話を巡って、その類似性と相違性を重点に論述した上、中日創世神話の同源性を見出し、その差異性の要因を探求してみる。それを土台として、今日ともすれば軽視されがちな創世神話の内容と両国創世神話の異同点をできるだけ正しく見出そうとする試みもある。また、その同源性と類似性により、中国の創世神話から受けた影響への探究も意義があると考えられている。
キーワード:中日;創世神話;異同点;影響
中文摘要:神话一般是在这个神话产生的时代之后很久才被记录下来的。创世神话作为神话的一种,可以表达出国家和民族的社会综合意识和民族精神。中日两国作为邻国,在文化基础方面可以看到很多的共同点和差异点,其中创世神话作为一种特别的文学形式流传至今。它不仅作为故事存在着,而且作为文化的缩影,在国家文化遗产中占有重要位置。
本论文分为四章,主要通过比较法介绍了中日两国代表性的创世神话,从而对神话体系进行考察。并且围绕创世神话这个主题,在重点论述其类似性和差异性的同时,也对其同源性和差异的原因进行探究。以此为基础,尝试着尽量正确地探索时至今日容易被忽视的两国创世神话的内容及异同点。此外笔者认为,从同源性及类似性中对日本创世神话从中国创世神话中受到的影响的探究也是具有重要意义的。
关键词:中日;创世神话;异同点;影响
目次
要旨
中文摘要
はじめに-1
第一章 中日創世神話の概観-3
1.1創世神話の定義及び意義-3
1.2中国の代表的な創世神話-3
1.2.1盤古開天闢地-3
1.2.2女媧と伏羲-4
1.3日本の代表的な創世神話-5
1.3.1伊邪那岐命と伊邪那美命-5
1.3.2天照大神と須佐之男命-6
第二章 中日創世神話の共通点と相違点-7
2.1中日創世神話の共通点-7
2.1.1創世前の宇宙の最初状態――混沌期-7
2.1.2死体化生-8
2.1.3宗教との関わり-8
2.2中日創世神話の相違点-9
2.2.1内陸神話と海洋神話-9
2.2.2創世神の役割-10
2.2.3自然との関わり-11
第三章 中日創世神話の差異に関する要因-13
3.1政治的要素-13
3.2歴史的背景-13
3.3自然的条件-14
第四章 日本の創世神話に見られる中国神話の影響-16
4.1原始信仰の出現-16
4.1.1「蛇」信仰-16
4.1.2「桃」信仰-16
4.2洪水神話に関する人類の再起源-17
4.2.1中国の洪水神話-17
4.2.2日本の洪水神話-18
4.2.3中日洪水神話の関係-18
おわりに-20
謝辞-21
参考文献-22