要旨:文化は風俗習慣、言語、宗教、思想、道徳などの領域にそれぞれ特徴の総称である。「孝」文化は中国伝統文化として歴史が長い。「孝」という道徳概念は日本ではもともとなかったが、中国の儒教が日本へ伝わって初めてできたものである。しかし、同じアジア文化圏に属していながら、中日「孝」文化が異同性を持っている。本文は、「孝」について文化的差異があることに興味を持つようになり、中日「孝」文化の歴史、発展を分析して、その現状を了解する上で両者の相違点を明らかにする。さらに両国の観念の違いも比較する。親孝行は保護者権を守る行為の規範である。日本人は儒教思想を受けた後、親孝行は人々の行動の基本的な基準になるだけでなく、日本国家を支配する重要な手段でもある。日本人は「恩」を認めているが、中国人は血の繋がりに偏っている。これが中日両国「孝」文化の違いである。
キーワード 中日孝文化 親孝行 現状 比較
目次
要旨
中文摘要
1 はじめに-1
2 「孝」文化の起源と発展-1
2.1 中国における「孝」-1
2.2 日本における「孝」-2
3 中日の親孝行-2
3.1 中国の新しい24孝-2
3.2 日本の親孝行-3
3.2.1 日本の「うば捨て山」の物語-3
3.2.2 日本の親孝行の現状-3
3.3 親孝行に関する法律-4
4 中日「孝」文化の比較-4
4.1 両国の「孝」の共通点-4
4.2 両国の「孝」の相違点-5
4.2.1 家庭観念の違い-5
4.2.2 価値観の違い-6
5 おわりに-6
謝辞-8
参考文献-9