要旨:最初に、我が国で和製漢語が借用語として積極的に用いられたのは、19世紀末から20世紀初にかけての「第一次和製漢語語彙借用期」のことである。和製漢語の借用については、すでに数多くの研究がなされており、この時期の中日語彙交流史にも、数々の研究成果が発表されている。その後、改革·開放の政策が実施される1978年以降の新時代に入ると、和製漢語の語彙は中国語の体系に更に数多く取り入れられ、「第二次和製漢語語彙借用期」と呼ばれるほど和製漢語由来の新造語が急激に増えた。
本稿は主に20世紀80年代初以降、中国語における和製漢語由来の語彙を研究対象として、その受容過程を考察した上で、和製漢語が中国へ大量に逆輸入された影響および要因を研究する。さらに、中国語語彙の発展および中日両国の言語と文化の関わりと、両国間の交流に関して考察する。
キーワード:和製漢語、借用語、中国語、受容過程
中文摘要:和制汉字词最初作为借词被汉语所借用,是从19世纪末至20世纪初的“第一次和制汉字词借用期”开始的。关于和制汉字词的借用,在这个时期的中日语言交流史中,已经得出过很多重要的研究成果。自1978年以后,随着中国进入改革开放的新时代,有更多的和制汉字词被汉语体系所吸收,由和制汉字词吸收而来的新词数量增加到达“第二次和制汉字词借用期”。
本文主要以20世纪80年代以后回流到中国的和制汉字词作为考察对象,研究其接受的过程,以及分析和制汉字词返销到汉语中的影响及原因,从而进一步研究汉语词汇的发展及中日之间语言文化的交流。
关键词:和制汉字词;借用语;汉语;接受过程