要 旨:経済が繁栄していて、科学技術が速やかに発展している日本社会において、日本女性の社会地位の問題が格別に注目されている。戦後、日本政府もいろいろな男女平等を保障する法律を公布した。それを前提として、「男性は仕事、女性は家事」という伝統的な思想が変わっていると同時に、多くの女性が社会に進出し、女性の就業率も大幅に上昇した。これは男女平等を保障する法律の功績だといってもいい。では、一体どのような法律があるのか。その法律にはどのような沿革があるのか。その法律の制定と沿革には、どのような社会的背景と人々の観念の変化があるのか。本論は、時間の順を追って日本戦後の男女平等を保障する法律とその沿革を考察するつもりである。そして、それを手がかりにして日本社会の構造、男女の地位、男女平等という理念に対する人々の理解の変化を見出そうと思うのである。