序論
古代の日本には、文字がなかった。古代朝鮮及び古代中国から文物を引入した時、日本人は漢字を知って、ずっと今までそれを使用していると言われている。そして、中国の漢字を利用して、万葉仮名[注
漢字を日本語の音を表す文字として用いたもの。『日漢双解学習辞典』]、平仮名、片仮名を作ってきたのである。最初、中日両国の漢字は、全て同じだったが、いろんな原因で、今の中日の漢字は多少違いが出てきたのである。しかし、社会が発展するにつれて、仕事や勉強などの面で、効率化、精確化を要求されるために、文字に対する簡易性、的確性も要求されている。日本の文字学者は、西洋の文字を研究した後、日本語の文字は不足の部分がたくさんあることが分かった。それに、中日の文字学者は、漢字を勉強するのは、非常に難しいこそ分かってきた。それを勉強しやすくなるために、漢字を簡略する必要性を感心したと言っている。だから、中国では1956年に『汉字简化方案』を公布し、日本では既に1946年に『当用漢字表』を公布したのである。
中日簡略字についての先行研究としては、次のようなものが挙げられる。沈克成、沈伽 [ 沈克成,沈迦,《汉字简化说略》,2000:P2](2000) では、漢字の簡略化の方法および意義を述べたのだが、日本の漢字簡略化の特性も書いてである。谢世涯[ 谢世涯,《新中日简体字研究》,2005:P1] (2002)においては、全面的に中、日両国の簡略した漢字を研究して、三千年の歴史がある漢字を背景として、漢字の簡略化の意義を述べている。また、簡略化の発展前景も展望した。また、中国、日本両国の簡略した漢字を比べて、研究して、その幾つかの相違点も提出した。しかし、以上の先行研究から見ると、両国の簡略した漢字の相違点の原因は明らかにされていない。本論文はその原因について研究してみたい。