【要旨】本論は山上憶良の『貧窮問答歌』と杜甫の『茅屋為秋風所破歌』との比較に基づいて、どうして両者はこれほど似ているかを試しに分析してみたいと思う。本稿は主には二人の経歴と作品思想の比較を中心に、論述しょうと思う。憶良と杜甫の二人の生い立ちを見比べれば、少なくとも三つの類似点があると思う。①仕途の不順、②民衆との緊密な繋がり、③友人から詩心を刺激されたことなどである。憶良は遣唐使として唐に滞在したことがあるので、中国の書籍や思想と接触して、儒教・仏教思想に深く影響された。そして、憶良は杜甫と同じように六朝時代の思想に強く影響されたのである。
【キーワード】山上憶良;杜甫;比較;閲歴;思想
【摘要】本文以山上忆良的《贫穷问答歌》和杜甫的《茅屋为秋风所破歌》为切入点,在简要分析对比的基础上,拟解决为何两文本会惊人相似这一问题。论述主要围绕两人经历和思想的比较展开。通过对山上忆良和杜甫人生经历的梳理,得出两人同样有着①坎坷的为官经历、②同民众保持密切联系、③受到来自友人的刺激三方面的相同点。而思想方面因为山上忆良有着作为遣唐使出使中国的经历,承继了六朝的文风,与杜甫一样深受儒家和佛家思想的影响。
【关键词】山上忆良;杜甫 ;比较;经历;思想